易経｜64卦384爻｜07地水師（ちすいし）の卦辞と爻辞、読み方、変卦など
地水師
地水師は、易経六十四卦の7番目の卦です。
䷆
卦辞は、以下の通り。
師は貞。丈人なれば、吉、咎なし。
（しはてい。じょうじんなれば、きち、とがなし。）
地水師の初爻
地水師の初爻は、陰であり初六と言います。
初六は、陽位に陰で居る不正の不及爻です。
🟥爻辞は、以下の通り。
初六は、師出ずるに律を以てす。臧からざれば凶。
（しょりくは、いくさいずるにりつをもってす。よからざればきょう。）
地水師の初爻が変ずると、地沢臨になります。
䷆→䷒
地水師の二爻
地水師の二爻は、陽であり九二と言います。
九二は、陰位に陽で居る不正の中庸爻です。
🟧爻辞は、以下の通り。
九二は、師中にあり。吉にして咎なし。王三たび命を錫う。
（きゅうじは、しちゅうにあり。きちにしてとがなし。おうみたびめいをたまう。）
地水師の二爻が変ずると、坤為地になります。
䷆→䷁
地水師の三爻
地水師の三爻は、陰であり六三と言います。
六三は、陽位に陰で居る不正の過爻です。
🟨爻辞は、以下の通り。
六三は、師或いは尸を輿う。凶なり。
（りくさんは、いくさあるいはかばねをになう。きょうなり。）
地水師の三爻が変ずると、地風升になります。
䷆→䷭
地水師の四爻
地水師の四爻は、陰であり六四と言います。
六四は、陰位に陰で居る正の不及爻です。
🟩爻辞は、以下の通り。
六四は、師左りに次る、咎なし。
（りくしは、いくさひだりにやどる、とがなし。）
地水師の四爻が変ずると、雷水解です。
䷆→䷧
地水師の五爻
地水師の五爻は、陰であり六五と言います。
六五は、陽位に陰で居る不正の中庸爻です。
🟦爻辞は、以下の通り。
六五は、田して禽あり。執言に利あり。咎なし。長子師を帥ゆ。弟子尸を輿う。貞なるも凶。
（りくごは、かりしてえものあり。しつげんにりあり。とがなし。ちょうしいくさをひきゆ。ていしかばねをになう。ていなるもきょう。）
地水師の五爻が変ずると、坎為水になります。
䷆→䷜
地水師の上爻
地水師の上爻は、陰であり上六と言います。
上六は、陰位に陰で居る正の過爻です。
🟪爻辞は、以下の通り。
上六は、大君命あり。国を開き家を承く。小人は用うるなかれ。
（じょうりくは、たいくんめいあり。くにをひらきいえをうく。しょうじんはもちうるなかれ。）
地水師の上爻が変ずると、山水蒙になります。
䷆→䷃
以上、卦辞と爻辞の書き下し文は、本田濟著『易』から引用しました。
地水師と変卦
下の図は、伏羲六十四卦方位図または伏羲六十四卦次序図と呼ばれる六十四卦の生成図を円形に並べた図です。
地水師と地水師の各爻が変じた卦を、以下のように色分けをして表示しました。
- 地水師＝⬛️
- 地水師の初爻が変じた卦＝🟥地沢臨
- 地水師の二爻が変じた卦＝🟧坤為地
- 地水師の三爻が変じた卦＝🟨地風升
- 地水師の四爻が変じた卦＝🟩雷水解
- 地水師の五爻が変じた卦＝🟦坎為水
- 地水師の上爻が変じた卦＝🟪山水蒙
対極の卦は、爻の陰陽がすべて逆になります。
地水師の対極に位置するのは、天火同人です。
これを、錯卦（裏卦）と言います。
易は、対極の性質の相互作用からなる絶え間ない変化の状態を示しています。
易占いの解釈においては、錯卦や綜卦、互卦などの変卦も用いられます。
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