易経|64卦384爻|13天火同人(てんかどうじん)の卦辞と爻辞、読み方、変卦など
天火同人
天火同人は、易経六十四卦の13番目の卦です。
䷌
卦辞は、以下の通り。
人に同じうするに野に于てす。亨る。大川を渉るに利あり。君子の貞に利あり。
(ひとにおなじうするにやにおいてす。とおる。たいせんをわたるにりあり。くんしの
ていにりあり。)
天火同人の初爻
天火同人の初爻は、陽であり初九と言います。
初九は、陽位に陽で居る正の不及爻です。
🟥爻辞は、以下の通り。
初九は、人に同じうするに門に于てす。咎なし。
(しょきゅうは、ひとにおなじうするにもんにおいてす。とがなし。)
天火同人の初爻が変ずると、天山遯になります。
䷌→䷠
天火同人の二爻
天火同人の二爻は、陰であり六二と言います。
六二は、陰位に陰で居る正の中庸爻です。
🟧爻辞は、以下の通り。
六二は、人に同じうするに宗に于てす。吝なり。
(りくじは、ひとにおなじうするにそうにおいてす。りんなり。)
天火同人の二爻が変ずると、乾為天になります。
䷌→䷀
天火同人の三爻
天火同人の三爻は、陽であり九三と言います。
九三は、陽位に陽で居る正の過爻です。
🟨爻辞は、以下の通り。
九三は、戎を莽に伏し、その高陵に升る。三歳まで輿さず。
(きゅうさんは、つわものをもうにふくし、そのこうりょうにのぼる。さんさいまでおこさず。)
天火同人の三爻が変ずると、天雷无妄になります。
䷌→䷘
天火同人の四爻
天火同人の四爻は、陽であり九四と言います。
九四は、陰位に陽で居る不正の不及爻です。
🟩爻辞は、以下の通り。
九四は、その墉に乗る。攻むる克わず。吉なり。
(きゅうしは、そのようにのる。せめむるあたわず。きちなり。)
天火同人の四爻が変ずると、風火家人になります。
䷌→䷤
天火同人の五爻
天火同人の五爻は、陽であり九五と言います。
九五は、陽位に陽で居る正の中庸爻です。
🟦爻辞は、以下の通り。
九五は、人に同じうするに先には号び咷いて後には笑う。大師克ちて相い遇う。
(きゅうごは、ひとにおなじうするにさきにはさけびよばいてのちにはわらう。だいしかちてあいあう。)
天火同人の五爻が変ずると、離為火になります。
䷌→䷝
天火同人の上爻
天火同人の上爻は、陽であり上九と言います。
上九は、陰位に陽で居る不正の過爻です。
🟪爻辞は、以下の通り。
上九は、人に同じうするに郊に于てす。悔なし。
(じょうきゅうは、ひとにおなじうするにこうにおいてす。くいなし。)
天火同人の上爻が変ずると、沢火革になります。
䷌→䷤
以上、卦辞と爻辞の書き下し文は、本田濟著『易』から引用しました。
天火同人と変卦
下の図は、伏羲六十四卦方位図または伏羲六十四卦次序図と呼ばれる六十四卦の生成図を円形に並べた図です。
天火同人と天火同人の各爻が変じた卦を、以下のように色分けをして表示しました。
- 天火同人=⬛️
- 天火同人の初爻が変じた卦=🟥天山遯
- 天火同人の二爻が変じた卦=🟧乾為天
- 天火同人の三爻が変じた卦=🟨天雷无妄
- 天火同人の四爻が変じた卦=🟩風火家人
- 天火同人の五爻が変じた卦=🟦離為火
- 天火同人の上爻が変じた卦=🟪沢火革
対極の卦は、爻の陰陽がすべて逆になります。
天火同人の対極に位置するのは、地水師です。
これを、錯卦(裏卦)と言います。
易は、対極の性質の相互作用からなる絶え間ない変化の状態を示しています。
易占いの解釈においては、錯卦や綜卦、互卦などの変卦も用いられます。
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